最高裁判所第二小法廷 昭和26(あ)2371 決定
主 文
本件上告を棄却する。
理 由
弁護人渋谷正俊の上告趣意について。
右は憲法違反を主張するけれども、その実質は、刑訴四一一条第二号に該当する
事由のあることを主張するに帰するのであつて上告適法の理由にならない。
弁護人金沢次郎の上告趣意第一点について。
所論は刑訴四〇五条の上告理由に当らない。なお、破棄差戻後の第一審裁判所が
判決を言渡した昭和二五年一〇月二四日当時においては、所論の確定判決によつて
言渡された三年間の執行猶予期間は未だ経過していなかつたものであるから、右確
定判決のあつた犯罪とその確定判決前の本件窃盗並びに賍物牙保の各罪とを併合罪
の関係ありとし、未だ裁判を経ざる右窃盗、賍物牙保の多罪につき、併合罪の加重
をなして処断した第一審判決に違法の存しないことは勿論である。而して右判決に
対し被告人より控訴を申立てた後、原判決言渡前に右執行猶予の期間が経過したの
であるけれども、原審裁判所は証拠の採否に関する非難及び量刑の不当のみを内容
とする控訴趣意に対し何れも理由なしとして控訴棄却の判決を言渡したからと云つ
てこれを違法であるということはできない。
同第二点第三点について。
所論は結局事実誤認及び量刑不当の主張であるから、刑訴四〇五条の上告理由に
当らない。
また記録を調べても本件につき、刑訴四一一条を適用すべきものとは認められな
い。
よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとお
り決定する。
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昭和二七年九月一五日
最高裁判所第二小法廷
裁判長裁判官 霜 山 精 一
裁判官 栗 山 茂
裁判官 小 谷 勝 重
裁判官 藤 田 八 郎
裁判官 谷 村 唯 一 郎
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